- 中国家具の時代特徴 -
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長い歴史を持つ中国では、家具の発展も各時代の特徴を受け継ぎ、独自のスタイルを現代に伝えてきました。既に漢の時代(BC206~AD220)には精巧な漆仕上げの家具が作られていました。 南北朝以来、それまでの膝を曲げたり、胡座(あぐら)をかいて座る生活から、イスや腰掛けに座る生活様式へと変化し、その後の高型家具の発展を急速に速めました。 宋代(960年~1279年)には、高度な技術と丁寧な装飾を施した家具が盛んに作られ、後の明(1368年~1644年)や清(1644年~1911年)の家具にみられる芸術的様式の完成へと繋がりました。 明朝家具はシンプルかつ調和のとれたライン、均整のとれたプロポーションなどがその特徴です。特に強調するべき点は、自然の木目の美しさを生かしていることです。加えて格子細工、透かし彫刻などの高度な木工技術により、このシンプルで古典的なスタイルがその名声を確立しました。 清朝家具は明のスタイルを受け継ぎながらも、贅沢な暮らしぶりや地位を誇示するために、大きい家具になり、様々なタイプの木材を使い、いろいろなテクニックを駆使した装飾をほどこしました。そして西洋文化の影響を受け西洋・中国の両スタイル混合の新しい形へと変化してゆきました。 これらのことから、現代の西洋文化が混合した日本の生活様式には中国古典家具は最適といえるかもしれません。 |
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